浅草橋~飯田橋
我が家(浅草橋)から、九段下の昭和館に立ち寄り飯田橋駅まで、1万3千歩、9kmの散歩です。
①第一KSビル・・・・・・・・・・千代田区神田淡路町に、大正14年(1925)、建設されたオフィスビル。(旧名を丸菱ビル) 鉄筋コンクリート造、地上5階/地下1階建ての小ぶりのビル。・・・・・・・・・・東京駅の赤煉瓦駅舎のように、屋上のパラペット部分、建物の胴回り、窓枠回りなどに白い帯状の装飾を施し、印象的なファサードとしている。国登録の有形文化財。・・・・・・・・・・余談だが、このビルの向かいに「近江屋洋菓子店」があり、何度か“お使い”をさせられた。
②太田姫稲荷神社・・・・・・・・・・・室町時代中期に太田道灌の娘が天然痘に罹って生死の境をさまよい、京都の一口稲荷神社(いもあらいいなり)が天然痘に霊験があると聞いた道灌が一口稲荷神社に娘の回復を祈願し、天然痘が治癒したという。道灌はこのことに感謝し、長禄元年(1457)に一口稲荷神社を勧請して旧江戸城内に稲荷神社を築いた。 その後、江戸時代、明治時代に、城外の神田地区を転々と移り、昭和6年(1931)現在地(駿河台)に遷座した。・・・・・・・・・・・場所は駿河台の一等地だが、懐具合が寂しいのか? 社殿、境内はだいぶ荒れている、チョイト手を加えないと、地震、台風で倒壊するかも?
③旧主婦の友社ビル・・・・・・・・・明治大学リバティタワー(旧記念館)前に、旧主婦の友社ビル(現:お茶の水スクエア:日本大学・カザルスホール)は建っている。・・・・・・・・「主婦の友社」は神田駿河台に大正5年(1916)に設立。雑誌「主婦之友」を創刊し、「主婦と生活」、「婦人之友」などと共に、主婦向けの雑誌として発行部数を伸ばしていた。 特に毎年新年号の付録“家計簿”は、各雑誌とも好評だったようだ! わが母も“家計簿”欲しさに新年号だけは自腹で買っていた。・・・・・・・・旧・主婦の友本社ビルは、ウイリアム・メレル・ヴォーリズ(東洋英和女学院、早稲田教会などを手掛けた)の設計で、大正14年(1925)に建てられた。昭和62年(1987)には、主婦の友社の創業者の生誕100年を記念して、旧本社跡地に現在のお茶の水スクエア(設計:磯崎新)が建設された。 このとき、低層部分はヴォーリズが設計した旧本社ビルの外壁を残す予定であったが、工事中崩落し、材料・デザインを利用・踏襲している。 私が明大生で記念館に通っていた頃は、まだ主婦の友ビルは残っていたので懐かしいいね!・・・・・・・・平成15年(2003)、御茶ノ水スクエアは日本大学が取得し、お茶の水キャンパスとなっている。
④明治大学リバティタワー・・・・・・・・駿河台の明治大学のシンボル的建築。かつてのシンボル“記念館(本館)”の跡地に建つ、地上23階/地下3階の高層建築。ここまで来たついでに、チョイト2階を覗いてみた! 学校とは思えないね!
⑤東方学会・・・・・・・・・西神田の「東方学会本館」ビル。大正15年(1926)建築の鉄筋コンクリート造、3階建て(4階部分は後の増築)の小さなビル。元は「上野塾」という名の学校として建てられたようだ。・・・・・・・・昭和22年(1947)、外務省所管で、日本の東方文化の学術的研究の発展、東方諸国の文化の進展および国際文化の交流を目的として「東方学会」が設立された。現在は、その拠点となっている。・・・・・・・・・・アーチ状の玄関部分、その上に書かれた“東方学会”、玄関前の蘇鉄、、、、異国的な感じがするね!
⑥軍人会館(九段会館)・・・・・・・・鉄筋コンクリート造のビルの上に和風の瓦屋根を載せた、昭和初期に流行した帝冠様式の代表的ビルが九段会館(旧称:軍人会館)だ。 設計は同潤会の川元良一、施工は清水組(現:清水建設)、地下1階/地上4階建ての鉄筋コンクリート造、昭和9年(1934)の竣工、工事費は約250万円。・・・・・・・・・3.11の地震により天井が崩落し死者が出たため、会館は営業を止め、建物は国に返還された。現在は建物全て閉鎖されている。・・・・・・・・私も、かつて、宿泊施設、レストランなどを利用したが、壊すにはもったいない建物だ。 保存を願う!
・・・・・・・・・・・九段会館横の半地下式の公衆便所も封鎖された。九段会館と同時期に建てられたようで、こちらも天井が崩落したのかな? 便所も国に返還するようだ!
⑦昭和館・・・・・・・・・・九段下に建つ、昭和館は厚生労働省所管の国立の博物館である。いわゆる戦中、戦後の国民生活を中心とした資料を展示している。懐かしく、興味も尽きず、何度も来る、安い(300円)博物館だ!・・・・・・・・平成11年(1999)に開館した建物は、菊竹清訓の設計、竹中・間・鉄建JVの施工、地上7階/地下2階建て、鉄骨造。・・・・・・・・・今日、展示コーナーはリニューアル工事中で閉鎖されていたが、映像資料室(無料)に行ってみた。戦前、戦中、戦後のニュース映画がパソコンで検索・閲覧できるので、時間を忘れる面白い処だ! 私は、“引揚船”・“舞鶴”のキーワードで検索し、“岸壁の母”に思いを馳せてきた。
⑧九段坂・・・・・・・・・・御存じ、靖国神社に参拝するすとき上る坂。・・・・・・・・昭和館を出ると前に九段坂があり、チョイト、思い出すのは、昭和36年の唄「雨の九段坂」 ♪♪ あえぐ洋傘(こうもり)かしげて仰ぐ 雨に煙った大鳥居 母は来ましたやっと来ました 可愛いお前が住むお社へ 一目なりとも逢いたさに ♪♪
●・・・・・・・・・ニュース映画の観賞に夢中になりすぎた! 飯田橋駅まで、急ぎ足で帰る!