常磐貨物線
南千住駅から常磐貨物線沿いに田端駅まで、1万1千歩、9kmの散歩です。
常磐貨物線とは、田端貨物線(常磐線三河島駅と東北本線田端操車場を結ぶ約1.6kmの路線)と、隅田川貨物線(常磐線三河島駅~隅田川駅~常磐線南千住駅を結ぶ約6kmの路線)を総称した路線。 つまりは、田端操車場~三河島~隅田川駅~南千住間の貨物専用線である。
①隅田川駅・・・・・・・・・・・・今日は“空撮”と言いたいが、飛行機は怖いので、ビルの上から撮影。
・・・・・・・・・・・・中央の広大な敷地が隅田川駅、左側の高架ホームは日比谷線南千住駅、さらに左側のビルの陰に常磐線の南千住駅がある。手前の跨線橋(水色)の下が常磐貨物線に続く構内路線。跨線橋下の左端の線路は奥で左カーブし、先の南千住駅で常磐線に接続する。
・・・・・・・・・・・・・・跨線橋からパチリ!
・・・・・・・・・・・・・ビルの上から足下を見ると、手前に常磐貨物線の上を日比谷線が走り、奥に常磐線が走る。(右が南千住方向、左が三河島方向)
・・・・・・・・・・・・・隅田川駅とは反対側(三河島側)も、ビルの上からパチリ!・・・・・・・・・・中央手前の高架は日比谷線、中央奥の盛土上は常磐線、日比谷線の下を左側にカーブして抜ける常磐貨物線。
・・・・・・・・・・・・・盛土の上を走る常磐線と、手前は常磐貨物線
②延命寺・・・・・・・・・・小塚原刑場跡(延命寺)に「首切地蔵」がある。 首切地蔵は、刑死者の菩提を弔うため、寛保元年(1741)に刑場敷地内に祀られた地蔵で、いつしか、地蔵は「首切地蔵」と呼ばれるようになった。 3年前の東日本大震災で、左腕が落下、胴体はズレ、倒壊の危険にさらされた。 急遽、寺では修理に着手し、現在は五体揃った地蔵さんの戻った!・・・・・・・・・・・この地蔵さんは、元々は常磐貨物線の南側にあったものだが、明治28年(1895)の土浦線(現:常磐貨物線)敷設工事のために、線路の南側から現在地(線路の北側)に移転させられた。 常磐貨物線の犠牲者第一号かも?
③煉瓦造の三の輪ガード・・・・・・・・・・都電三ノ輪橋停留所付近の常磐線には、煉瓦造りのガード(架道橋)が3か所残されている。 明治29年(1896)開通の日本鉄道土浦線(現:常磐線)のガード。 並行して走る常磐貨物線側は、昭和40年(1965)頃に、鉄筋コンクリートのガードが造られた。
・・・・・・・・・・・・・・第3三の輪ガード・・・・・・・・・・3つのガードの中では、南千住寄りである。 盛土下をアーチ型のガードでくぐる。 ガードのポータル上部には、“雁木”(がんぎ)と呼ばれる煉瓦を斜にした積み方も見られる。 煉瓦が綺麗に積まれているね!
・・・・・・・・・・・・第2三の輪ガード・・・・・・・・・・第1三の輪ガードと同じ構造だが、隅石は強固なものとなっている。 ガード下の防犯対策、環境美化のため、平成22年(2010)に東京芸大のOBらが壁画を描き、煉瓦の薄暗いイメージ消えてしまった。・・・・・・・私の気持ちではチョイト寂しいね、明るくするなら外灯でも増設して、煉瓦の地肌は残して欲しかった!
・・・・・・・・・・・・・・・手前の鉄筋コンクリート製ガードは常磐貨物線、奥に煉瓦造の常磐線のガードが見える
・・・・・・・・・・・・第1三の輪ガード・・・・・・・・・・・煉瓦造りの橋脚の上にレールのせた開渠。
④昭和通りを越える貨物線・・・・・・・・・・・・・左側2線が常磐線、右側3線は貨物線
⑤第3三河島ガード・・・・・・・・・・・ガード下は明治通り。緑のペンキで塗られたJR東日本の常磐線のガードと、グレーの塗装に錆が浮き出ているJR貨物の常磐貨物線のガードが対照的だ!
⑥三河島事故現場・・・・・・・・・・・東日暮里3丁目の常磐線第3号ガードと第4号ガードの中間に、田端方面からの下り貨物線が常磐線下り線に移るポイントがある。 このポイントが事故のきっかけとなった。・・・・・・・・・・事故は、昭和37年(1962)5月3日21時過ぎに起きた。 田端発水戸行の貨物列車がポイントの手前の停止信号で停止せずに、安全側線に乗り入れ脱線した。 この時、先頭の機関車が常磐線に飛びだしたため、数分後に三河島駅を出てきた取手行の電車が機関車と衝突し、脱線して常磐線上り線側に飛びだした。 さらに、7分後に今度は上り線を走ってきた上野行きの電車が、線路上を移動中の乗客を轢き、さらに脱線していた下り電車と衝突し脱線した。 結果、死者160名、負傷者296名の大惨事となった。・・・・・・・・・現場には慰霊碑もなく、今はマンションが線路際まで建っている。 残念だが、忘れられた事故となったようだ。 事故の慰霊碑は、近くの浄正寺に建立されている。
・・・・・・・・・・・・・常磐線3号ガード
・・・・・・・・・・・・・常磐線4号ガード
⑦三河島駅・・・・・・・・・・・写真中央は駅出入口で、線路は右側から下り貨物線(田端から常磐線につながる)、下り常磐線、上り常磐線、常磐貨物線と並んでいる。
⑧三河島道踏切・・・・・・・・・・常磐貨物線の踏切で、南千住付近から常磐線に並行していた貨物線は、ここで常磐線と離れ直進し田端方向に向かう。 常磐線の列車は、踏切の頭上を高架で走り抜ける。・・・・・・・・・私の好きな踏切の一つだ!
・・・・・・・・・・・・・・踏切から三河島方向を見る。高架も常磐線を挟み、右側が常磐貨物線、左側が常磐線下りにつながる貨物線。
・・・・・・・・・・・・・田端方向を見る。 高架で上野方向へ曲がる常磐線、田端方向へ直進する貨物線。
⑨日暮里八丁目3号踏切・・・・・・・・・・・・常磐貨物線は京成本線の下を抜け、田端へ向かう。
⑩田端信号場駅・・・・・・・・・・・・・・JR貨物の駅で、操車場の機能がある。駅構内は広く、西日暮里付近から上中里付近まで、約2kmの長~い駅。 今日は田端駅まで来たが、機関車は見当たらず、チョイト寂しいいね。
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