« スタコラ、京葉道路 | トップページ | 川口の文化財 »

2019年12月16日 (月)

排水機場は只今工事中

中川は、荒川(旧荒川放水路、昭和5年(1930)完成)の開削によって、JR総武線、京成押上線それぞれの荒川橋梁に挟まれた中間地点で流路が分断された。 荒川の西側に分断された中川(右岸は墨田区・江東区、左岸は江戸川区)は旧中川と名を変えた。 その旧中川の上流端、荒川に分断された位置に、木下川排水機場がある。、、、、今日の散歩は、『なぜ、旧中川の最上流部に排水機場があるのか?』と疑問がわき、答えを探しに行った。、、、、京成押上線八広駅から、総武線平井駅まで、1万1千歩の散歩です。




●墨田区の荒川駅? ・・・・・・荒川橋梁を挟み、葛飾区側の四ツ木駅と結ぶ、墨田区側の八広駅。 荒川の土手に至近で、ホームからは荒川橋梁も見える。、、、、駅名は大正12年(1923)の開業時から荒川駅と名乗っていた。 荒川放水路開削工事は、大正13年(1924)の岩淵水門完成によって上流から下流までが繋がり、通水が行われた。 さらにその後、関連する工事が進められ、昭和5年(1930)に荒川放水路は完成した。 つまり、駅は荒川放水路が完成する以前から「荒川駅」を名乗っていたのである。 昭和7年、荒川区が誕生した時には、“墨田区にあって荒川とは”何ぞや! チョイトもめたようだ。 その後、平成6年(1994)に地元の地名を採用し「八広駅」に変えた。

201912160749010000

201912160759030000



●神社を見下ろす土手! ・・・・・・八広駅から荒川土手沿いに下流方向へ歩くと、日枝神社がある。 慶長19年(1614)に鎮座し、この辺りを開墾した元木之下村の氏神様である。 境内には摂社として木下稲荷神社が祀られている。

201912160807080000

201912160808330000

・・・・・・・・・・・・境内に、この地が0メートル地帯であることを示す表示があった。 神社の前は荒川土手、チョイト上ってみたら、3階建ての家を見下げるほどの高さ、高~~い! 自分は高所恐怖症、チョイト足がすくむ高さだ!

201912160806160000

201912160813580000

・・・・・・・・・・・・・・対岸の葛飾区東四つ木を結ぶ木根川橋。 両端とも主要道と接続していない木根川橋は地元密着型の橋で、大型車両は通らず、都心に在って他と違う雰囲気がある。

201912160816130001_stitch

201912160816570000



●只今工事中! ・・・・・・・荒川右岸の土手上から見える木下川排水機場(きねがわはいすいきじよう )。 毎度のことだが、木下川排水機場の下調べもせずに飛び出してきたので、排水機場は只今、耐震工事の真っ最中で立ち入り禁止。 工事関係者以外は誰も居らず、排水機場の機能・能力などを説明は河川事務所(江東区大島)に行って聞いてくれとの返事。 どうやら、自分の知りたかった『なぜ、旧中川の上流部に排水機場があるのか?』の疑問に応えてくれる人はいないようだ!、、、、帰宅後、自分の調べでは、、、、旧中川は墨田区・江東区の0メートル地帯にあり、この地は戦後急激に地盤沈下し、現在では海水面より低くなっている。 そのため、周囲を流れる荒川・隅田川の水位に比べると、一番低い処にあるのが旧中川だ。 0メートル地帯に降った雨は旧中川に流れ込む、しかし旧中川の水は外に流れる出ることがないため、強制的に24時間ポンプで排水を行い、東京湾の干潮位より1m低い水位を保っているらしい。 また、旧中川とそれに繋がる、小名木川・横十間川などの運河は、勾配がなく巨大な池のようでもある。 つまり、旧中川には上流も下流もないから、荒川に近いこの位置(旧中川の上流端)で排水を行っている。 下流端には荒川ロックゲートと云う大きな閘門がある。
201912160848530000

201912160903130000

201912160927410000

・・・・・・・・・・・・・・木下川排水機場前の荒川土手には木下川排水樋門がある。 木下川排水機場から荒川に排水する出口である。、、、、対岸には、中川が荒川開削事業で分断された位置付近に、中川水門が見える。、、、、【蛇足】「木下川」は“川”の名ではなく、昔の村名である。

201912160851210000

201912160855180000

201912160855360000



●川の中に建つ住宅! ・・・・・・木下川排水機場の南側、分断された旧中川の跡地に建てられた平井住宅。 昭和58~59年(1983~1984)に建てられた、7棟(210戸)の公務員用集合住宅である。 川の蛇行に合わせ、建物も緩やかにカーブしている。 ちなみに、建物の標高は海抜0m。

201912160918560000

201912160920130000



●癒されるね! ・・・・・・・穏やかに流れているのか? それとも、流れは止まっているのか? 静かな水面に水鳥が遊ぶ旧中川。 川の両岸は公園として下流へ続く。、、、、今日の天気の下で、両岸とも心地よく歩ける遊歩道となっている。 私も、平井橋まで川沿いを歩いてきた。

201912160933280000

201912160939390000

201912160953090000

201912161016510000



●お帰りは平井から! ・・・・・・旧中川の平井橋からは総武線平井駅はスグソコ!、、、、電車に乗ってしまえば、我が家までは15分。

201912161027370000

201912161034040000

« スタコラ、京葉道路 | トップページ | 川口の文化財 »

散歩」カテゴリの記事

墨田区」カテゴリの記事

江戸川区」カテゴリの記事