海底トンネル
以前より一度は歩いてみたいと思っていた「川崎港海底トンネル」に行ってきた。 川崎の工業地帯にある、千鳥町と東扇島の二つの埋め立て地を結ぶ海底トンネルです。 電車で川崎駅へ、駅からバスで千鳥町へ、帰りも東扇島からバスで川崎へ、1万歩の散歩です。
● 誰もが知っている京浜工業地帯の玄関口「川崎駅」。 川崎駅は明治5年(1872)7月10日、神奈川駅と共に日本で3番目の鉄道駅として開業した。 現在は、東海道本線(東海道線列車と京浜東北線の電車、2系統)と南武線(当駅起点)が運行している。(京浜急行の京急川崎駅とは200m程離れている)、、、、島式ホーム3面6線の地上駅で、橋上駅舎を有している。 ホームは1面ずつ、東海道線列車(上・下)、京浜東北線(南行・北行)、南武線と使い分けている。 改札を出ると、コンコースも広く、駅ビル「アトレ」に直結。、、、、1日平均乗車人員は約21万人で、JR東日本の駅としては11位ぐらい。 私の住む浅草橋駅は1日平均乗車人員は約5.4万人で、91位、残念だがチョッピリ負けてる。





・・・・・・・・・・・・東口駅前には、1番から23番までのバスの乗り場があり、久しぶりに都心から出てきた年寄りには、目的地に行くバスを探すのに一苦労。(浅草橋駅前のバス停は1系統のみ! 探すのはラク!) 私は、12番乗り場から東扇島西公園行きに乗る。

● 直に海底トンネルへ行くのではなく、チョイト手前でバスを降り、周囲の様子を見ながら行くことにした。、、、、運河で四方を囲まれた埋立地「千鳥町」 埋め立て・造成は昭和12年(1937)から始まり戦後まで続いた。 千鳥町全体は工業用地として開発され、東京電力火力発電所、東燃化学、新日本石油化学など、エネルギー系、石油化学系の工場が並んでいる。、、、、私は千鳥町のほぼ中央に位置するバス停「千鳥町」で降り歩いた。


・・・・・・・・・・・・少し歩くと、「川崎港海底トンネル 歩行者通行案内図」が親切にも道路脇にあった。 何だか、観光名所に行くような気分になってきた。 でも、私の視界には歩く人は一人もいない、やっぱり観光地ではないな!

・・・・・・・・・・・・案内図によると、車はこの先でトンネルへ入るが、人と自転車は公園を抜けて換気所の脇から入るようだ。

・・・・・・・・・・・・道路の左右に、鉄道の車輪らしきモニュメントがある。 『コリャ、何だ!』 チョイト考え、ここ千鳥町の多くの工場には神奈川臨海鉄道の貨物線が引き込まれていたので、その跡にモニュメントを置いたのだろうと推測する。

・・・・・・・・・・・・車はここからトンネルへ入っていく。 ちなみに、私が立ち入ろうとしたら、自動化されたマイクで、人と自転車はココから入らないように警告が発せられた。 どこかに、監視カメラがあるかも?

・・・・・・・・・・・・車の入口の脇に、人道を示す案内もある。 誰も歩いてない! 道なりに公園に入っていく。

・・・・・・・・・・・・公園には、ココにも人道を示す案内がある。 木立を抜けると目の前に「千鳥町換気所」が現れた。


・・・・・・・・・・・・千鳥町換気所の先から運河を挟み、対岸に東扇島が見える。 運河の幅は600m以上ありそうだ。 この下を歩いて対岸まで行くと思うと、ワクワクする。 対岸には「東扇島換気所」が見える(2枚目写真中央)


● 「川崎港海底トンネル」は、川崎市川崎区千鳥町と東扇島を結ぶ、全長1,165mの海底トンネルである。 海底部はコンクリート製の函を沈めて繋げる沈埋工法で、陸上部はオープンカットや山留工法で作られている。 元々は一般車両の通行を禁止したトンネルであった。 平成3年(1992)に一般車両の通行も可能となった。 トンネル内の制限速度は時速50km。、、、、このトンネルは昭和47年(1972)に着工し、昭和54年(1979)に完成した。 工事費440億円。、、、、地盤は脆弱で船舶の交通量も多く、工事は難航したため、昭和54年度土木学会賞を受賞した。
・・・・・・・・・・・・まずは、川崎港海底トンネルの構造、、、、両岸から下り坂、海底部は水平。 歩道を挟み、左右に車道。

・・・・・・・・・・・・千鳥町換気所、、、、白にブルーのラインが鮮やか、遠くからも識別しやすい!

・・・・・・・・・・・・千鳥町換気所脇の入口、、、、ココから出る人は出口(念のため)

・・・・・・・・・・・・入口からしばらくは階段となっている、、、、エレベーターはない(関門海峡の関門国道トンネルの人道などは海底部の高さまではエレベーターで下りることができた)、、、、下りは良い良い、上りは辛い!

・・・・・・・・・・・・車道の高さになると、斜路となる、、、、斜路ー水平ー斜路となるため、人道の端から端までは見通すことができない! 人道部だけで約1km程。、、、、自転車に乗った人とすれ違う。 すれ違ったのは、この人のみ。


・・・・・・・・・・・・人道の左右には、壁を隔て車道があるので、要所要所に車道とつながる扉がある。

・・・・・・・・・・・・東扇島換気所と換気所脇の出口(入口?)


・・・・・・・・・・・・人道内には、お高そうな富士通製の監視カメラが付けられている。 これで、痴漢には安心。、、、、定規のようなものは、海底部の沈下を計測するそうだ。 トンネルが折れて水没を防ぐため?、、、、この他、一酸化炭素濃度の測定器などもあった。


● 東扇島換気所前から千鳥町を眺めると、『この海底を歩いてきたのだ!』と、チョッピリ感動!、、、、写真、対岸中央付近に千鳥町換気所が見える。

・・・・・・・・・・・・東扇島は物流関係の倉庫が並ぶ、そのためか、トラックが多く道路は渋滞!



・・・・・・・・・・・・「東扇島十七番地」バス停より、川崎駅行きに乗る。、、、、このバスは川崎港海底トンネルの車道をはしり抜ける。
