フリーパスで箱根へ
先月末、遅れてる梅雨入りの話題をニュースで見て、箱根の“あじさい電車”を思い出した。 私の妻は箱根には何度か行ってるが、あじさいの中を走る箱根登山電車を知らず、急遽『見に行こう!』と夫婦で話はまとまる。 早速、見ごろ時期を調べ、宿泊先を予約する。 宿を予約した翌日には、梅雨入り宣言があり、連日の雨模様。 『アジサイと雨はセットだが、できれば晴れた日に行きたいな!』と、気持ちはヤキモキ。 “神は我を見放さず”、旅行当日(7月3日)は晴天になった。 3日、4日と晴天どころか箱根も暑い、連日猛暑日の旅行となってしまった! “神は我を見捨てた!”、、、、、、と言うことで、妻と二人で一泊二日の箱根旅行をしてきた。
● 大改造中の小田急新宿駅、構内をチョイト・ウロウロ『切符売り場は何処だ!』 発車の5分前、「箱根フリーパス」(新宿~箱根湯本往復の乗車券と登山電車、ケーブルカー、ロープウェイ、海賊船、バスが乗り放題で6100円)とロマンスカーの特急券(1200円)を購入。 夫婦二人旅は気ままなもので、この時点で決まっているのは登山電車に乗ってアジサイを見ることと、宿泊先の宿だけである。、、、、ロマンスカーの車中で『今日は何処へ行くの?』 『とりあえず、フリーパスを買ったので行けるとこまで行ってみよう!』 これで決まり!!
● 箱根湯本~強羅間の沿線に、1万株以上のアジサイが咲く箱根登山電車(大正8年開業)。 スイスの登山鉄道の技術も取り入れた、まっ赤なカッコイイ登山電車に乗る。 乗客の日本人は数人、多くは外人観光客で、車内は日本人の私達が海外旅行しているようだ!、、、、アジサイも調度見ごろで『いい時来たね!』
● 登山電車の次は大正10年(1921)開業のケーブルカー、強羅(標高541m)~早雲山(標高750m)間を所用10数分程で運行している。 新宿を出てからこれまで乗り物の乗り継ぎは、“待ち時間 ゼロ”とスムースに移動できてる。 しかも、大混雑はなく、まさに日本が誇る世界的な観光地“箱根”の交通機関だ!、、、、ケーブルカーに乗ると、イタリア人らしき若者が私に席を譲ってくれた、通じるか私も英語で『thank You!』 その光景を見た妻は、イタリア人をますます好きになる。
● 箱根ロープウェイは、早雲山線(早雲山~大涌谷)、桃源台線(大涌谷~姥子~桃源台)の2路線で構成されてる。 まずは、早雲山から大涌谷(標高1044m)へ向かう。 ロープウェイのゴンドラは定員18名だが、乗客の皆さんが座れるように人数を調整してくれる。 私達夫婦もアメリカ人か?、カナダ人か?、どこかのかわいい娘と彼氏の二人連れと同乗。 2組のツーショットを撮影。
● 大涌谷では、1個食べれば7年寿命が延びると言われる大涌谷名物、延命長寿の「黒たまご」を食べる。 「黒たまご」は、生卵を温泉池でゆでると、地熱と火山ガスの化学反応で殻が真っ黒になった“ゆで玉子”。 4個入り500円、二人で2個づつ食べ腹を満たす。 寿命は14年分延びたはず?
● 再びロープウェイに乗り、大涌谷から芦ノ湖の湖畔「桃源台」へ向かう。 ロープウェイの窓はアクリル板で固定されており、開閉できない。 猛暑日の空を行くゴンドラの中はサウナ状態、流れる汗を拭けども拭けども、飛び出す汗で『暑い~ 暑い~! 芦ノ湖へ飛び込みた~い!』
● 桃源台から芦ノ湖の観光船「海賊船」で湖上遊覧。 船の中は、乗客の半数が中国・韓国・ベトナムなどのアジア系、4割は欧米系、残り1割弱が日本人。 聞こえる声は中国語・韓国語・英語・フランス語・イタリア語だか、何語だか、サッパリ判らん! 子供の声も、コレまた大きい! 日本語の会話は聞こえない! 船内放送の日本語の観光案内は聞いてる人がいるのかな?
● 一日目はここ芦ノ湖まで、来たルートを戻り、今宵の宿、強羅の「月の泉」へ向かう。、、、、部屋付きの専用露天風呂で疲れを癒し、夕食の懐石料理を堪能し、『与は満足じゃ!』、、、、夕食の話題の一つ『明日は何処に行きましょうか?』 『美術館巡りするか? 宿の前の“箱根美術館”、モネのある“ポーラ美術館”、登山鉄道脇の“彫刻の森美術館”を見ようか?』 『いいね!』、、、、再び風呂に入り「Good Night」
● 一夜明け、朝食前に重大事発生!、、、、『おい、大変だ“箱根美術館”は今日(木曜日)は休館日だ!』 『どうするの?』 『どうしようもないので、箱根美術館は飛ばして、ポーラ美術館へ行こうか?』 『私、一度も行ったことがない箱根神社へ行きたい』 『箱根神社は芦ノ湖の湖畔だぞ! また昨日行った海賊船に乗るのか?』 『いいじゃないの、美術館は入館料取られるけど、海賊船はフリーパスだから何回乗っても只よ!』 『ヨシ、了解!』、、、、と言うことで、暇な二人はもう一度強羅から大涌谷、桃源台をとおり、海賊船に乗り箱根神社へ向かったのである。
● 元箱根で海賊船を降り、箱根神社へ向かう。、、、、箱根神社は、古来、箱根大神の鎮る山岳信仰の霊場である箱根山に、入峰修行中の万巻(まんがん)上人が、箱根大神の霊夢による神託をうけて、奈良時代初めの天平宝字元年(757)に芦ノ湖畔の現在地に鎮斎した。 平成19年には、鎮座1250年祭が行われた古大社である。 鎌倉期、源頼朝は深く当社を信仰し、二所詣の風儀を生み、以来執権北条氏や戦国武将の徳川家康等、武家による崇敬の篤い社として栄えた。 近世、箱根道の整備と共に庶民信仰の聖地となり、箱根の権現様として親しまれ、開運厄除・心願成就・勝運守護・交通(道中)安全・縁結びに御神徳の高い神様として、箱根山信仰はいっそう盛んになったそうだ。、、、、元箱根港から湖畔を歩き、老杉の参道を抜け、100段以上ある階段を上り、拝殿に参る。 肺活量の少ない私には、拝殿前で息はハアハア、汗はダラダラ、腹はペコペコ、願い事は一言『疲れました、無事に帰らせてください!』、、、、拝殿から下り、湖上の鳥居に寄って行く。 鳥居の前は、カップルが記念撮影する順番待ちで行列状態。 私達、年寄りカップルは記念撮影をパス!(人前で記念撮影なんてできないよ!できないよ!)
● 箱根神社に参った後は、湖畔でゆっくり昼食休憩し、再びロープウェイ、ケーブルカー、登山電車で箱根湯本駅へ戻り、帰宅する。