江戸東京たてもの園
三連休の中日、行楽日和なのでJR中央線武蔵小金井駅の近くにある「江戸東京たてもの園」に行ってきた。 9千歩の散歩
● 江戸東京たてもの園は、失われてゆく江戸・東京の歴史的な建物を移築保存し展示する目的で、小金井市の都立小金井公園(面積約80haの広大な都立公園。上野公園の1.4倍)にあった武蔵野郷土館(やはり旧家を保存していた施設)を拡大改築し、1993年(平成5年)3月28日、東京都江戸東京博物館(墨田区)の分館として、小金井公園の一画に敷地面積約7haを擁する野外博物館として開園した。 園内には、高い文化的価値がありながら現地保存が困難となった、江戸時代から昭和初期までの30棟の建造物を移築復元し展示している。 愛知県犬山の明治村と同様の施設であるが、明治村は全国規模の公共建築を主体に展示しているが、こちらは東京の民家や商店などを中心に復元展示している。、、、、広い園内に点在する建物、多くの建物は靴を脱いで内部を拝見することもできる。 全部の建物を一通り見て回ると、たっぷり3時間要し、足は棒になり、腹はグ~グ~。
● 復元建物30棟の紹介はしないが、チョイト気に入ったものを紹介する。・・・・・興味あれば。ご自分で行って見て!
① 前川國男邸、、、、モダニズム建築家の前川國男が昭和17年(1942)に品川区上大崎に建てた自邸。戦時の建築統制下で建築面積は小さく抑えつつも、大屋根の中央に吹き抜けの居間とロフト風の2階を配している。東京都指定有形文化財、、、、内部の吹き抜けと三角形のシンプルな外観が気に入った!
② デ・ラランデ邸、、、、新宿区信濃町にあった西洋館。 気象学者・物理学者の北尾次郎が自邸として設計したと伝わる平屋建てであったが、明治43年(1910)ごろ、ドイツ人建築家ゲオルグ・デ・ラランデにより、木造3階建へ大規模に増築された。 その後。所有者が複数回変わり、昭和31年(1956)からはカルピスの創業者:三島海雲が住んでいた。、、、、カルピスウォーターを飲む長澤まさみが出てきそうな洋館だ!
⓷ 三井八郎右衞門邸、、、、第二次大戦終戦後に京都から港区麻布に移築された財閥三井本家の和風邸宅。東京都指定有形文化財、、、、母屋に付随する、三階建ての土蔵は明治7年(1874)の建築。 梁の太さに驚いた、さすが財閥!
④ 吉野家(農家)、、、、江戸時代後期、多摩郡野崎村(現:三鷹市野崎)の農家。内部は昭和30年(1955)頃の生活を再現している。、、、、戦後の三鷹の農家、“囲炉裏を囲み家族で食事”そんな情景が浮かぶ内部!
⑤ 高橋是清邸、、、、二・二六事件で暗殺された政治家・高橋是清の邸宅。 明治35年(1902)落成。 総栂普請。 和風邸宅に窓ガラスを使った初期の事例である。 是清はこの建物の2階で暗殺された。 昭和13年(1938)邸宅は東京市に寄贈され、母屋は多磨霊園に移築。休憩所「仁翁閣」となり戦災を免れた。、、、2階に上がってみたが、『どこで暗殺されたのか?』それらしき痕跡は見られない!
⑥ 子宝湯、、、、足立区千住元町にあった宮造りの銭湯、昭和4年(1929)建築。 神社仏閣を思わせる入口の唐破風。脱衣場の格天井。豪華な造りだ。、、、、男女の仕切り壁上に並ぶ近所の店の看板。 懐かしさを感じるね!
● 江戸東京たてもの園を出て、右(西側)へ向かうと、小金井公園の一画に、「C57形蒸気機関車とスハフ32形客車」が保存されている。 機関車は昭和21年(1946)製で、愛称“貴婦人”の名で親しまれた。 客車は昭和10年前後に造られたもの。 機関車と客車を連結し列車らしく展示されているのはイイネ、今にも走りそうだ!